看護師免許

外国で看護師として働くためには手続きが必要

看護学校を無事卒業し、めでたく看護師の国家試験にも合格したら、看護師免許証をもらうことができます。免許証は、看護師は厚生労働大臣あて、准看護師は知事あてに、登録申請をして発行してもらいます。申請時には、申請書、戸籍謄本、診断書、卒業証明書、収入印紙などが必要になります。

しかし、日本の看護師免許は、日本国内でしか通用せず、そのままの形では海外では適用されません。

最近では、海外看護師をめざす人も増えてきました。イギリス、ニュージーランド、オーストラリアなどでは、外国の看護師資格を有する看護師に対して、登録制度という優遇措置をとり、その国の看護師資格を発給してくれます。
ある程度の英語力や現地での実習が条件となっていますが、日本の看護師が海外へ進出するのに、よい足がかりとなり、この制度を利用して、海外の医療機関で活躍する看護師も増えています。

その他の国々では、原則としてその国が行う看護師資格試験を受験し、合格しないと免許をとることができません。日本もこれに該当します。

日本は経済連携協定(EPA)に基づき、2008年から、インドネシアやフィリピンの看護師の受け入れを始めましたが、3年以内に日本の国家試験に合格しなければ強制帰国となるため、実際には多くの看護師を受け入れられておらず、海外問題となっている側面もあります。

言葉の壁を越えるのは、なかなか困難ですが、前述の3国のように登録制度を取り入れる国が増え、国籍を問わず、看護業務ができるようになれば、看護師不足問題も解消されるかもしれませんね。

准看護師免許と正看護師免許の取得方法

看護師免許の取得には看護師試験に合格しなくてはなりません。

なお、看護師免許には准看護師免許と正看護師免許の2つがあります。准看護師免許は都道府県知事資格、正看護師免許は国家資格と、取得方法は違います。以下でそれぞれを解説していきます。

准看護師免許

以下の3つの取得方法があります。

1.高校卒業後に指定された看護学校で2年間学び、准看護師試験を受ける

2.都道府県知事が認定する養成学校で学び、准看護師試験を受ける

3.高校の衛生看護科を卒業し、准看護師試験を受ける

いずれも学校を卒業する前に試験を受験でき、合格すれば卒業と同時に准看護師として働けます。

正看護師免許

正看護師免許は国家試験で、実施は1年に1回のみです。
以下にいくつか取得までの流れを紹介します。

看護専門学校

もっとも一般的な流れです。
高校卒業後に看護専門学校に通い、国家試験の受験資格を得ます。

大学

高校卒業後に衛生看護科のあ4年制大学に進み、卒業前に国家試験を受ける方法です。講義など内容のレベルも高いので、キャリアアップを目指す方にもお勧めできます。

短大

短大の場合は3年間で国家試験を受ける資格を得ることが出来ます。

まず准看護師になる

准看護師として一定期間以上の実務経験を積めば正看護師の受験資格を取得できます。
学校に通う期間が長いほど学費もかかりますので、准看護師として働きながら正看護師を目指す方もいらっしゃいます。

なお、正看護師の免許を取得すると、専門看護師や認定看護師などのより専門性の高い資格を受験できるようになります。できる仕事の幅も広がります。また、中には日本で看護師免許を取った後に医療が進んでいる海外で看護師として働くという夢を持っている方もいます。

試験合格後の看護師免許の申請方法

看護師試験に合格すれば看護師として働くことが出来るわけではありません。合格したあとに免許の申請を終わらせないと働けないのです。看護師免許の申請をしていなければ、就職先が決まっていても看護師として働くことはできませんので注意してください。

このページでは看護師免許の取得のための申請方法を紹介しています。

免許の申請は各都道府県、各市町村の保健センターで行います。市町村の役場ではなく保健センターの管轄です。間違えないように注意してください。
その場で申請用紙を貰えるので合格後すぐに貰ってください。申請書類を用意してくれる学校もありますので聞いてみてください。

申請用紙に記入し、必要書類と一緒に提出します。注意すべきなのが戸籍謄本または戸籍抄本で、本籍地が現住所と異なる場合には取り寄せに時間がかかりますので、早めに準備しておきましょう。また、戸籍謄本・抄本は発行から6カ月以内のものという有効期限があります。

それから収入印紙が9000円分必要です。申請用紙にはりつけます。収入印紙は郵便局で購入できます。空いている時間を見つけて買っておきましょう。郵送するのであれば切手も要ります。

看護師試験に合格している証明と、医師の診断書も求められます。試験に合格したという証がないと発行してもらえません。医師の診断書は健康であることを証明するもので、命に関わる持病のないこと、視覚機能や聴覚機能、音声・言語機能、精神機能など、看護師として問題なく勤務できることを証明するものです。1カ月以内に取得したものと決まっています。

免許の申請方法は准看護師、正看護師ともにほぼ同じです。准看護師から正看護師になるときの申請や、看護師として海外で働くときの申請の仕方は若干異なりますのでその都度保健センターに問い合わせてください。

結婚や離婚などでの看護師免許の氏名変更

結婚や離婚、養子に入るなど、看護師免許を取得した後に氏名変更しなければならない事態が起こることもあります。氏名変更があればその都度免許の書き換えのための申請をする必要があります。書き換えは氏名変更などから30日以内に行うことが定められています。余裕を持って取り組みましょう。

書き換えをせずに勤務を続けていると、偽証とみなされて看護師免許をはく奪されてしまうことすらありますので気をつけてください。

看護師免許の氏名変更は免許取得の申請と同じように各市町村の保健センターで受けつけています。申請書類もあるので貰いに行きましょう。

氏名変更に関わらず免許の書き換えには3カ月程度かかりますので注意してください。時間の余裕をもって申請しておかないと、看護師として働けない期間が生じてしまいます。

結婚などで氏名変更の日程が決まっているときは、その時期の3カ月前には申請を提出しましょう。日々の業務が忙しいと思いますので、時間のある時を見つけて早めに準備しておくことをおすすめします。

氏名変更に必要な書類は、保険センターで配布されている申請書類、収入印紙1000円分、看護師免許、戸籍謄本・抄本、印鑑などです。氏名変更の日から30日以上経過したあとに申請する場合は遅延理由書も求められます。遅延の理由によっては申請が認められない場合もあります。

氏名変更の申請が受理されると、それまでの看護師免許は無効になります。新しく発行された看護師免許を保持しておかなければなりません。免許を常に携帯している方は少ないと思いますが、いつでも提示できるように定期的に確認はしましょう。

看護師免許の書き換え、更新の方法

看護師免許は取得すればずっと有効な生涯免許です。ただし、氏名や住所に変更があった時に書き換えをしないと無効になりますので注意してください。看護師免許の書き換えは結婚・離婚、引っ越しなど、更新する原因となったことの発生から1カ月以内にしなくてはならないと決められています。

申請後にすぐ免許が手に入る訳ではないので、書き換え申請中は看護師としての仕事が出来なくなる可能性もあります。書き換えの申請は時間がかかることが多いですので、3カ月くらいの余裕を持って進めることをおすすめします。

たとえば結婚であれば、氏名が変わる日は決まっているでしょうから、その日より3カ月前くらいには申請を行っておきます。離婚の際には時期がいつになるかわからないことも多く、ギリギリになるかも知れませんができるだけ余裕をもって進めてください。

何らかの事情により、変更の理由となった出来事から1カ月以上経過してから申請を行う場合には、遅延理由書の提出が求められます。遅延の理由によっては認められないこともあるので十分に注意してください。

氏名変更だけでなく、住所変更でも書き換えは必須です。同じ都道府県内での移動は申請は不要ですので、他県に移動する時のみ行います。
海外で看護師免許を取得して、日本に帰ってきてから看護師を続ける場合や、看護師免許の取得が日本国籍でない時でも書き換え申請は必要です。

書き換え申請も看護師免許の登録のときと同じように各都道府県の保健センターにて行います。申請手数料(収入印紙代)を添えて提出してください。現在使用している看護師免許証も持参します。この免許証は書き換え申請が通った後には無効となります。

また、申請時に印鑑が必要になることもあります。シャチハタの印鑑は原則として使用できないので申請用の印鑑を一つ用意しておくことをおすすめします。

看護師免許の再発行手続き

看護師免許は本当は常に携帯するほうが良いのですが、持ち歩くのが不安なので、勤務先のロッカーや自宅で保管している方が多いようです。
それでも紛失してしまったり、事故や災害に遭遇して破れたり汚れたりしてしまうこともあります。

看護師免許は生涯免許です。免許証が資格の保有を証明してくれるので紛失や破損時には再発行をしてもらわなくてなりません。

再発行の手続きも、発行した時と同様に各保健センターでできます。ただ、再発行の場合は新規発行や書き換えよりも手続きに更に時間を要することがありますので注意してください。

紛失したときは使用していた免許証自体がないため、資格を有していることの証明が必要です。そのため看護師試験や准看護師試験の合格証明書を持参します。
自分で持っていない人は、卒業した看護学校等が保管していることもあるので問い合わせてください。合格証明書で免許の番号を確認できますので、再発行手続きがスムーズになります。

さらに戸籍謄本・抄本や収入印紙も必要です。すべての書類に不備がないことを確認して提出しましょう。どこか一点でもミスがあると手続きが遅れて待たされてしまいますので気をつけてください。

ただし、すべての書類を漏れなく提出しても、半年近く手続きに時間がかかることもあります。再発行手続きの間は働けない可能性が高いので紛失、破損には普段から十分注意しましょう。

なお、准看護師から正看護師になると、正看護師の免許を取得した時点で准看護師の免許は無効となります。そのため、たとえば正看護師の免許の再発行手続き中に、准看護師として働くといったことも出来ません。