看護師というと女性であるという印象が強いですが、実は昔から男性看護師は存在していました。
以前は女性の場合「看護婦」、男性の場合「看護士」と区別され、手術室や救命救急など、主に体力を必要とする現場がその活躍の場の中心でした。
なので女性に比べると裏方的な立場である事が多く、知名度が低かったというのも事実です。
そんな中で2002年3月、男女雇用均等法により男女の区別なく「看護師」と呼ばれるようになりました。それ以来男性看護師の知名度は上昇し、その事から看護師を目指す男性が増えてきているのです。
しかし知名度の他にも、男性看護師が増えている原因はいくつもあります。
一つは、不況に伴う就職難が続いていることです。
今や不況が原因で、大卒でもなかなか就職先が見つからないという時代となっていますが、医療現場では常に看護師不足が叫ばれています。そのため、一般企業がダメなら医療機関へ、と考えるのも当然なのかもしれません。
また2006年の診療報酬改定に伴って看護師の給料は増加傾向にあり、就職先の一つとして看護師が魅力的になってきたというのも一因かもしれません。
そしてもう一つは、介護現場など体力が必要な現場が増えてきている事が挙げられます。
高齢化社会となってきている現代、介護が必要な方の体を支えたり、リハビリの介助などなど、看護師の介護現場での需要がここ数年急増しています。そういった現場での男性看護師の活躍が期待されており、積極的に男性看護師を採用する医療現場が増えているのです。
男性看護師の割合は2006年の時点では看護師全体の5.1%とまだまだ少数でしたが、今後は上記のような理由もあり、もっと増えるであろうと予測されています。
しかし、まだまだ女性に比べ男性の割合が低いのが現状。
中には患者に嫌がられてしまうなど男性なりの苦労もあるようですが、肉体労働の多い看護師の現場では、男性の方が歓迎される場合が多くあります。
現在では男女それぞれの長所を活かして適材適所で勤務できるような体制を整えている所もあり、男性看護師の環境も次第に良くなってきています。
現在、男性看護師は産婦人科の業務は担当できませんが、それ以外では男女の区別なく同条件で働けるようになっています。今後男性看護師が増える事で看護師の業務の幅も広がり、男性看護師にしかできない事、男性看護師ならではの業務なども増えていくことでしょう。
今後は、男性看護師が増えて、看護師の世界も少しずつ変わっていくでしょう。
なぜ看護師を希望する男性が増えているのか
現在、看護学校へ入学する学生の20%は、男性が占めているそうです。
昔から、女性が大半を占めていた看護師という職業に、なぜ男性が就きたいと思うようになってきたのでしょうか。
もちろん昔から、人数は少ないですが男性看護師は存在しました。病院の手術室や、精神科病棟などが、その主な活躍場所でした。ところが、時代の流れとともに、男性が看護師を目指す理由も、変わってきているようです。
最近では大学を卒業したあとに、看護系の専門学校などに入学しなおす人が急激に増えていると言われています。
ここには、大卒の就職難という問題が根底にあります。せっかく大学を卒業したのに、一般企業には就職できそうにない、それならば、看護師免許をとろう。
看護師免許さえ持っていれば、就職に困ることはないだろう。と考える人が多くいるのです。看護師の仕事は、就職できるから、という理由だけでは勤まりそうにないですが、今はそういう安易な理由で、看護師を目指す人もいるようです。
しかし、看護の実習や勉強の途中で、続かなくてやめていく人もいますし、逆に、実習を通して、看護職のやりがいに目覚める人もいるでしょう。
看護学校での試練が、看護師の適性をうまく淘汰しているとも言えますね。ともあれ、看護師を目指すきっかけは様々でしょうが、最終的に看護師を目指す理由は、その仕事の内容にやりがいを感じたり、看護という仕事が好きだからと言う人が大部分を占めるのでしょう。
