看護師は、昔から女性の人気職業の上位にランクインしています。以前は「看護婦」と呼ばれていました。今でもつい「看護婦さん」と呼んでしまう人は多いのではないでしょうか。
今も看護師を目指している方は多いです。特に不況で仕事が見つかりづらいご時世ですので、資格を持っていれば一生働くことのできる看護師は現代人として魅力的だと思います。人気の職業であり、希望する人も多い看護師という仕事ですが、実は慢性的に不足しているのです。看護師の免許は取得しているのに実際に看護師として働く方は少なく、また働いていてもすぐに他の職場、職種に移ってしまうというのです。看護師は看護師制度によれば生涯免許なので再就職を希望する方も多いのですが、再就職の方は就職難という全く反対の状況も生まれています。
子供の頃に入院した経験のある人が、かいがいしく働く看護師の姿に憧れて「将来は自分も看護師になりたい」というエピソードはよく聞かれます。大人であっても、身も心も弱っている入院時にお世話をしてくれる看護師には、特別の感謝の気持ちを持つことも多いのではないでしょうか。
その理由の一つとしては、資格を得ることが狭き門であることがあげられます。国家試験を受験して合格しなくてはなりません。その国家試験を受験するためには、看護養成学校で3年以上学んだ実績があるか、看護養成学校の卒業、もしくはその見込みがある人のみという条件があるので、試験の難しさもさることながら、受験資格を得るまでのハードルも非常に高いと言えるのではないでしょうか。
「看護師に転職したい」と思っても、そう簡単に就ける仕事ではないのです。勿論本人の意思と努力次第ですが。OLから一念発起して学校に通い、看護師になったという人もたくさんいます。
また、女性の多い職場であっても、結婚、出産に対しケアが行き届いているとはいえません。大変な激務とストレスで、家庭との両立は難しく、働きたくても働けない看護師が沢山います。看護師の職場環境と待遇の改善が進まない限り、慢性的な看護師不足を解消することは難しいでしょう。
今後は高齢化社会も進み、看護師として働ける現場はますます増えてくると思います。病院だけでなく、介護施設や老人ホーム、また訪問看護の需要も高まってくるでしょう。看護師の求人は増える一方なので環境を変える必要があると言えます。
その一方で、看護師として働く側としても自分の条件に合った職場を見つける努力をしていく必要があります。自分に合わない職場にいることで肉体的・精神的苦痛を強いられそれが、原因で職場を辞めることになります。それを繰り返していればいずれ看護師という職自体に魅力を感じなくなってしまう可能性があるので、今後のためにも自分の条件というのを一度確認してみると良いでしょう。
看護師は憧れや使命感だけで続けられる仕事ではありません。人の生死に関わるということは、人間のプラスの面もマイナスの面も知ることになります。非常に高いスキルと経験と責任感が求められる職業ですが、過大な要求に比べ、職場の環境が必ずしも整備されているとは限らないのが現状ではないでしょうか。
看護師不足に看護師制度が関連している
看護師制度では、看護師の勤務帯まで詳しくは規制されていません。そのため、総合病院、大学病院の多くが看護師に対して無理な勤務をさせているという現実があるのです。月に40時間以上のサービス残業があったり、有給休暇を思ったように取れなかったり、中には不眠不休で働く時もあるというほどです。これは看護師の数が足りないために起きている現象です。しかし、看護師不足が起こるのは過酷な労働条件の下で働いているためで、悪循環を繰り返しているということになるのです。
このような状況を打破するためにも看護師制度によって勤務時間帯を徹底することが必要だと言えます。例えばサービス残業を禁止したり、免許を取得している方に現場に戻るように斡旋するなどです。免許を取得したにも関わらず、看護師という職を選ばなかった理由には少なからず職場環境や労働条件の悪さがあると言えます。それをよりよい環境へと変えていけば看護師としての職を希望する方も増えてくると思います。
